GeoCode-Web は、地図上の場所に対して次のような情報を紐付けて管理できるアプリケーションです。

本書は Windows 上で動作するシングルバイナリ版 を前提に、現在の実装に合わせて操作方法をまとめたものです。
GeoCode-Web では主に次の作業ができます。
具体的な用途では、現地調査記録、施設管理、案件メモ、顧客訪問履歴、災害対応情報、タウンマップ作成、研究記録 などを想定しており、1 つの地図に情報を整理しやすくなります。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| マーカー | 地図上に置く地点情報です。 |
| レイヤ | マーカーや図形をまとめるグループです。 |
master レイヤ |
全レイヤを横断して表示する特別なレイヤです。名称変更や削除はできません。 |
| 図形 | ポリゴン、折れ線、矩形のことです。 |
| 共有リンク | 有効期限付きで地図を閲覧してもらうための URL です。 |
GeoCode-Web シングルバイナリ版は、Windows 用インストーラ(.msi) を使って導入します。

インストール前に次を確認してください。
.msi)をダブルクリックします。



インストールの警告
インストール中に次のような警告が出る場合がありますが、このアプリケーションを信頼していただける場合は、「詳細情報 ⇒ 実行」の順に進めてください。
この警告は、 GeoCode-Web がまだ若く、広くインストールされていないことや、アプケーション発行元の証明書(通称:EV証明書)を持っていないために起こります。
EV証明書は一般的に高額であり、より安価な OV証明書と呼ばれるものもありますが、導入については検討中です。
インストール不要のデモ版
もし、インストールの前にこのアプリケーションを試したい場合は、インストールせずにブラウザで試せるデモ版 を用意しています。
このデモ版では、GeoCode-Web の基本機能を簡単に試すことができます(ブラウザがリセットされるとデータは消えてしまいます)。
まずは、こちらを試していただき、信頼いただけたなら、再度、インストールをお願いします。
インストール直後の初回起動時には、通常のログイン画面ではなく 初回セットアップ画面 が表示されます。
アプリを初めて起動すると、通常のログイン画面ではなく 初回セットアップ画面 が表示されます。

ここでは次の情報を設定します。
セットアップ画面には例として次の初期値が表示されます。
| 項目 | 初期表示値 |
|---|---|
| 管理者ユーザー名 | geocodeweb |
| 管理者パスワード | geocodeweb |
これは 自動作成済みアカウントではなく、セットアップ時に変更可能な初期入力値 です。運用時は必ず安全な値へ変更してください。
セットアップが完了すると、ユーザーのホームディレクトリ配下に次のデータが作成されます。
~/.geocode-web-single/
geocode-web-single.env.json
geocode-web.sqlite
images/
geocode-web-single.env.json: アプリ設定geocode-web.sqlite: データベースimages/: アップロードした画像、PDF、動画セットアップ完了後は、作成したアカウントでログインします。
ログイン画面では次を入力します。

2 段階認証を有効にしているアカウントは、パスワード認証のあとに 6 桁の認証コード の入力が求められます。
このアプリには次の制御があります。
ログイン後の主画面は、大きく次の 3 つで構成されます。

左上から順に次の機能があります。
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| 新規レイヤ追加 | マーカーを整理するためのレイヤを作成します。 |
| ファイル追加 | 画像、PDF、動画をアップロードします。 |
| ファイル一覧 | アップロード済みファイルの検索、プレビュー、削除を行います。 |
| QR コード生成 | 任意の文字列から QR コード画像を作成します。 |
| 共有リンク作成 | 有効期限付き共有 URL を発行します。 |
| フルスクリーンマップ | 別マップ表示を開きます。 |
| エクスポート | 現在のレイヤを JSON で保存します。 |
| インポート | JSON データを読み込みます。 |
| ユーザー設定 | プライバシーモード、2 段階認証を設定します。 |
右上側では次を操作します。

地図上では 3 つのモードを切り替えて使います。
| モード | 役割 |
|---|---|
| 閲覧モード | 地図を見るだけのモードです。 |
| 入力モード | 地図クリックで新しいマーカーを追加するモードです。 |
| 移動モード | 既存マーカーをドラッグして位置修正するモードです。 |

マーカーの作成

マーカー情報の編集画面
一覧に新たに追加されたマーカーの「Name」列をクリックすることで編集画面が開きます。

編集画面では次を設定できます。
マーカーの内容は Markdown で入力します。
マーカー名
代々木公園
マーカーの内容
## 概要
- 面積: 54ha
- 所在地: 東京都渋谷区
レイヤ選択
master のまま入力後に +更新 を押すと保存されます。


マーカー編集画面のゴミ箱ボタンから削除できます。

マーカー本文では Markdown が使えます。編集画面には入力補助ボタンもあります。
## 見出し
### 小見出し
- 箇条書き
1. 番号付きリスト
**太字**
[リンク名](https://example.com)
次の独自記法も使えます。
:::details 詳細
ここを折りたたんで表示
:::
:::note 補足
補足メモ
:::
:::warning 注意
注意事項
:::
アップロード後に自動生成される Markdown を本文へ貼り付けます。
[ファイル名](URL)?[ファイル名](URL)
YouTube は次の形式で埋め込めます。
@[youtube](https://www.youtube.com/watch?v=XXXXXXXXXXX)
ツールバーの 新規レイヤ追加 からレイヤを作成します。
例:

右上のレイヤ選択から表示対象を切り替えます。
master: 全レイヤを横断表示
レイヤ一覧では次ができます。

レイヤを削除すると、そのレイヤに属する マーカーと図形も削除 されます。
ただし、アップロード済みの画像、PDF、動画ファイル自体は削除されません。
検索ボックスは 2 つあります。
2 つ入力した場合は AND 検索 です。
検索対象は次のとおりです。
検索範囲は、現在選択中のレイヤによって変わります。
master 選択時: 全レイヤ横断
地図左上には 座標検索 があります。緯度,経度 の形式で入力すると、その地点へ移動できます。
例:
35.6895,139.6917

また、右側のマーカー一覧で座標欄をクリックすると、そのマーカーへフォーカスできます。HTTPS または localhost 環境では、その際に座標がクリップボードへコピーされます。

GeoCode-Web では、マーカーだけでなく図形も保存できます。
地図上の 図形ツール から次を選べます。

矩形だけは 2 点をクリックすると保存されます。

保存済み図形は次の情報を持ちます。
図形名は地図上にラベル表示されます。

1 ファイルの上限は 100MB です。

アップロード後は、埋め込み用 Markdown が自動生成されます。
ファイル一覧 では次の操作が可能です。

フルスクリーンマップ では、別画面の地図を開けます。
通常画面は「現在選択レイヤ」を中心に操作しますが、フルスクリーンマップではレイヤの重ね合わせ確認に向いています。
たとえば次の用途に便利です。

エクスポートは 現在選択中の個別レイヤ を対象に行います。
シングルバイナリ版では、通常 Downloads フォルダへ保存されます。取得できない環境では Documents に保存されます。

JSON では次のデータを扱えます。
次のデータは JSON エクスポートに含まれません。
そのため、本文内にファイルを埋め込んでいるデータを他端末へ渡す場合は、ファイル共有方法も別途検討してください。
共有リンクは 有効期限付きの閲覧用 URL です。
特徴:

共有ページは 作成時点のスナップショット を保持します。元データを後で編集しても、共有ページへ自動反映はされません。反映したい場合は リンクを更新 してください。
他ユーザーや共有リンクから画像を閲覧させたい場合は、所有者の プライバシーモードを OFF にしてください。プライバシーモードが ON の場合、他者はその画像にアクセスできません。

QR コード生成機能では、任意の文字列から PNG 画像を作成できます。

作成した PNG は通常のファイルとして GeoCode-Web にアップロードできます。
プライバシーモードを ON にすると、他ユーザーから自分の画像などへアクセスできなくなります。

ユーザー設定から 2 段階認証を有効化できます。
手順:
無効化も同じ画面から行えます。

主なショートカットは次のとおりです。
| キー | 動作 |
|---|---|
Ctrl + 1 |
新規レイヤ追加 |
Ctrl + 2 |
ファイル追加 |
Ctrl + 3 |
ファイル一覧 |
Ctrl + 4 |
QR コード生成 |
Ctrl + 5 |
共有リンク作成 |
Ctrl + 6 |
フルスクリーンマップ |
Ctrl + M |
マーカー編集画面で更新 |
Alt + 1 |
検索ワード 1 にフォーカス |
Alt + 2 |
検索ワード 2 にフォーカス |
Alt + 3 |
マーカー検索をリセット |
Alt + 4 |
レイヤ一覧を開く |
Alt + 5 |
レイヤ選択へフォーカス |
Esc |
メッセージを閉じる |
管理者は別の管理画面(ブラウザで起動)で次の作業ができます。

一般ユーザーの自己登録は、設定によって無効になっている場合があります。ログイン画面に「アカウントを作成しますか?」のリンクが表示されない場合は、管理者にアカウント作成を依頼してください。
URL は スキーム://ドメイン/admin です。
GeoCode-Web では、地図表示に使用する タイルサーバ を切り替えて利用できます。
標準インストール直後の状態では、次の国土地理院タイルが利用できます。
すでに登録されているタイルは、地図画面上のタイル切り替え UI から選択して表示を切り替えます。

OpenStreetMap 自体は無償で利用できるデータですが、公開タイルサーバをアプリに組み込んだ状態で前提利用させる形 は、本アプリの標準配布には含めていません。
そのため、GeoCode-Web シングルバイナリ版では OSM の公開タイルサーバを標準搭載していません。
次のようなケースであれば、GeoCode-Web で別の地図を利用することは可能です。
Open Street Map を使用した例

現行バージョンでは、タイルサーバの追加は、システム管理者向け アプリ画面から行う方式ではなく、SQL で登録する方式のみ を残しています。
このため、本ユーザーガイドでは日常利用に必要な操作を中心に扱い、SQL による登録手順そのものは記載していません。
カスタムタイルサーバの追加は、次のような観点で個別調整が必要になることがあります。
そのため、追加タイルサーバの組み込みや設定支援は、個別対応向けのサポート対象 としてご案内いたします。導入を検討している場合は、開発・配布元である marudev-contact@marudev.org へ相談してください。
GeoCode-Web の重要データは、基本的に次の 3 つです。
~/.geocode-web-single/geocode-web.sqlite~/.geocode-web-single/images/~/.geocode-web-single/geocode-web-single.env.json定期バックアップを推奨します。特にレイヤ削除や大量インポート前には、これらを丸ごと退避しておくと安心です。
master レイヤは全体表示用です。名前変更、削除はできません。最初は次の流れで使うとスムーズです。
この流れに慣れると、現地調査記録、施設管理、案件メモ、顧客訪問履歴、災害対応情報などを 1 つの地図に整理しやすくなります。